http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2590992/4
01.月日ハ百代の過客にして行かふ
02.年も又旅人なり舟の上に生涯を
03.うかへ馬の口とらえて老をむかふるものハ
04.日々旅にして旅を栖とす古人も多く
05.旅に死せる有予もいつれの年よりか
06.片雲の風にさそハれて漂泊のおもひ
07.やます海濱にさすらへ去年の秋江上の
08.破屋に蜘の古巣をはらひてやゝ年も
09.くれ春立る霞の空に白河の関こえんと
10.そゝろ神の物につきてこゝろをくるハせ
11.道祖神のまねきにあひて取もの手につかす
12.もゝ引の破をつゝり笠の緒付かえて三里に
13.灸すゆるより松嶋の月先心にかゝりて
14.住るかたハ人に譲り杉風か別墅に移るに
15. 草の戸も住替る代そひなの家
16.おもて八句を庵の柱にかけ置弥生も
17.末の七日明ほのゝ空朧々として月ハ有明に
18.て光おさまれるものから不二の峰幽に
19.みえて上野谷中の花の梢又いつかはと心
注:
09.(白河) 西村本はじめ版本などでは(白川)、昔安本(白河)
17.(有明) 西村本はじめ版本などでは(在明)、曽良本・自筆本では(有あけ)
昔安本・奥の細道通解・鼇頭では(有明)
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略語記号:
(版):明和版 おくのほそ道
(海):海の見える杜美術館蔵
(京):京都国立博物館蔵
(山):山形美術館蔵
(逸):逸翁美術館蔵
版本に対して異同の色分け
黄色:漢字vsかな 橙色:送り仮名 水色:異体字 水色:別字 赤色:誤字・脱字・衍字
(異字に関して一はつの目安とお考え下さい)
01(海):海の見える杜美術館蔵
(京):京都国立博物館蔵
(山):山形美術館蔵
(逸):逸翁美術館蔵
版本に対して異同の色分け
黄色:漢字vsかな 橙色:送り仮名 水色:異体字 水色:別字 赤色:誤字・脱字・衍字
(異字に関して一はつの目安とお考え下さい)
(版).月日ハ百代の過客にして行かふ 01a
(海).月日ハ百代の過客にして行かふ
(京).月日ハ百代の過客にして行かふ
(山).月日ハ百代の過客にして行かふ
(逸).月日ハ百代の過客にして行かふ
02
(版).年も又旅人也・舟の上・に生涯を
(海).年も又旅人なり舟の上・に生涯を
(京).年も又旅人なり舟の上・に生涯を
(山).年も又旅人なり舟の上・に生涯を
(逸).年も又旅人なり舟のうへに生涯を
03
(版).うかへ馬の口とらえて老をむかふる物・ハ
(海).うかへ馬の口とらえて老をむかふる物・ハ
(京).うかへ馬の口とらえて老をむかふるものハ
(山).うかへ馬の口とらへて老をむかふるものハ
(逸).うかへ馬の口とらえて老をむかふるものハ
04
(版).日々旅にして旅を栖とす古人も多く
(海).日々旅にして旅を栖とす古人も多く
(京).日々旅にして旅を栖とす古人も多く
(山).日々旅にして旅を栖とす古人も多く
(逸).日々旅にして旅を栖とす古人も多く
05
(版).旅に死せるあり予もいつれの年・よりか
(海).旅に死せる有・予もいつれのとしよりか
(京).旅に死せる有・予もいつれの年・よりか
(山).旅に死せる有・予もいつれの年・よりか
(逸).旅に死せるあり予もいつれの年・よりか
06
(版).片雲の風にさそハれて漂泊の思・ひ
(海).片雲の風にさそハれて漂泊のおもひ
(京).片雲の風にさそハれて漂泊のおもひ
(山).片雲の風にさそハれて漂泊のおもひ
(逸).片雲の風にさそハれて漂泊のおもひ
07
(版).やます海濱にさすらへ去年の秋江上の
(海).やます海濱にさすらへ去年の秋江上の
(京).やます海濱にさすらへ去年の秋江上の
(山).やます海濱にさすらへ去年の秋江上の
(逸).やます海濱にさすらへ去年の秋江上の
08
(版).破屋に蜘の古巣をはらひてやゝ年・も 01b
(海).破屋に蜘の古巣をはらひてやゝ年・も
(京).破屋に蜘の古巣をはらひてやゝ年・も
(山).破屋に蜘の古巣をはらひてやゝとしも
(逸).破屋に蜘の古巣をはらひてやゝとしも
09
(版).暮・春立る霞の空に白川の関こえんと
(海).暮・春立る霞の空に白河の関こえんと
(京).くれ春立る霞の空に白河の関こえんと
(山).くれ春立る霞の空に白河の関こえんと
(逸).くれ春立る霞の空に白川の関こえんと
10
(版).そゝろ神の物・につきて心・・をくるハせ
(海).そゝろ神のものにつきて心・・をくるハせ
(京).そゝろ神の物・につきてこゝろをくるハせ
(山).そゝろ神の物・につきて・・・・・・・・
(逸).そゝろ神のものにつきて心・・をくるハせ
11
(版).道祖神のまねきにあひて取もの手につかす
(海).道祖神のまねきにあひて取もの手につかす
(京).道祖神のまねきにあひて取もの手につかす
(山).道祖神のまねきにあひて取もの手につかす
(逸).道祖神のまねきにあひて取もの手につかす
12
(版).もゝ引の破・・をつゝり笠の緒付かえて三里に
(海).もゝ引の破・・をつゝり笠の緒付かえて三里に
(京).もゝ引の破・・をつゝり笠の緒付かえて三里に
(山).もゝ引のやふれをつゝり笠の緒付かえて三里に
(逸).もゝ引のやふれをつゝり笠の緒付かえて三里に
13
(版).灸すゆるより松嶋・の月先心・・にかゝりて
(海).灸すゆるより松嶋・の月先心・・にかゝりて
(京).灸すゆるより松嶋・の月先心・・にかゝりて
(山).灸すゆるより松しまの月先こゝろにかゝりて
(逸).灸すゆるより松しまの月先心・・にかゝりて
14
(版).住る方・ハ人に譲り杉風か別墅に移・るに 02a
(海).住るかたハ人に譲り杉風か別墅にうつるに
(京).住るかたハ人に譲り杉風か別墅に移・るに
(山).住るかたハ人に譲り杉風か別墅にうつるに
(逸).住るかたハ人に譲り杉風か別墅にうつるに
15
(版). 草の戸も住替る代そひなの家
(海). 草の戸も住替る代そ雛・の家
(京). 草の戸も住替る代そひなの家
(山). 草の戸も住替る代そひなの家
(逸). 草の戸も住替る代や雛・の家
16
(版).面・・八句を庵の柱に懸・置弥生・も
(海).面・・八句を菴の柱にかけ置弥生・も
(京).おもて八句を庵の柱にかけ置弥生・も
(山).表・・八句を菴の柱にかけ置弥生・も
(逸).面・・八句を庵の柱にかけ置やよひも
17
(版).末の七日明ほのゝ空朧々として月ハ在明に
(海).末の七日明ほのゝ空朧々として月ハ在明に
(京).末の七日明ほのゝ空朧々として月ハ有明に
(山).末の七日明ほのゝ空朧々として月ハ有明に
(逸).末の七日明ほのゝ空朧々として月ハ有明に
18
(版).て光おさまれる物・から不二の峯幽に
(海).て光おさまれる物・から不二の峯幽に
(京).て光おさまれるものから不二の峰幽に
(山).て光おさまれる物・から不ニの峯幽に
(逸).て光おさまれる物・から不ニの峰幽に
19
(版).みえて上野谷中の花の梢又いつかはと心・・
(海).見えて上野谷中の花の梢又いつかハとこゝろ
(京).みえて上野谷中の花の梢又いつかはと心・・
(山).見えて上野谷中の花の梢又いつかはとこゝろ
(逸).みえて上野谷中の花の梢又いつかハと心・・
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