おくのほそ道の原書(素龍筆 井筒屋本)や与謝蕪村の奥の細道を気軽に読んでみようというブログです。
変体仮名もくずし字もどんどん読もう。
芭蕉自筆本・曽良本・柿衛本・早大本・昔安本などの違いも見ていきたいと思います。
Let's read OKU-NO HOSOMICHI in the original.
与謝蕪村 奥の細道 京都国立博物館蔵 下巻 10
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2590993/13
01.曽良にかたれは書とゝめ侍るくろへ
02.四十八か瀬とかや数しらぬ川をわたりて
03.那古といふ浦に出擔籠の藤浪ハ春
04.ならすとも初秋のあハれとふへきものをと
05.人に尋れは是より五里いそ傳ひして
06.むかふの山陰に入蜑の苫ふきかすか
07.なれは蘆のひと夜の宿かすものあるましと
08.いひをとされてかゝの国に入
09. わせの香や分入右ハ有磯海
10.うの花山くりからか谷をこえて金沢ハ
11.七月中の五日なりこゝに大坂よりかよふ
12.商人何處といふもの有それか旅宿をともとす
13.一笑と云ものハ此道にすける名の
14.ほの/\聞えて世にしる人も侍しに去年の冬
15.早世したりとて其兄追善を催すに
16. 塚も動け我泣聲ハ秋の風
17. ある草庵にいさなハれて
18. 秋涼し手ことにむけや瓜茄子
19. 途中吟
20. あか/\と日ハつれなくもあきのかせ
注:
01(曽良にかたれは)(曽良かたれは)(に)挿入
12(ともとす) 版42a.05(ともにす) 昔安22a.04(ともとす)
---------------------------------------------------------
略語記号:
(版):明和版 おくのほそ道
(海):海の見える杜美術館蔵
(京):京都国立博物館蔵
(山):山形美術館蔵
(逸):逸翁美術館蔵
版本に対して異同の色分け
黄色:漢字vsかな 橙色:送り仮名 水色:異体字 水色:別字 赤色:誤字・脱字・衍字
(異体字に関して一つの目安とお考え下さい)
01
(版).曽良にかたれは書とゝめ侍るくろへ 41a.07
(海).曽良にかたれは書とゝめ侍るくろへ
(京).曽良にかたれは書とゝめ侍るくろへ [曽良にかたれは][曽良かたれは][に]挿入
(山).曽良にかたれは書とゝめ侍るくろへ
(逸).曽良にかたれは書とゝめ侍るくろへ
02
(版).四十八か瀬とかや数しらぬ川をわたりて 41b.01(ぬ川を)
(海).四十八か瀬とかや数しらぬ川をわたりて
(京).四十八か瀬とかや数しらぬ川をわたりて
(山).四十八か瀬とかや数しらぬ川をわたりて
(逸).四十八・瀬とかや数しらぬ川をわたりて
03
(版).那古と云・浦に出擔籠の藤浪ハ春
(海).那古と云・浦に出擔籠の藤浪ハ春
(京).那古といふ浦に出擔籠の藤浪ハ春
(山).那古と云・浦に出擔籠の藤浪ハ春
(逸).那古といふ浦に出たこの藤浪ハ春
04
(版).ならすとも初・秋の哀・・とふへきものをと・
(海).ならすとも初・秋のあハれとふへきものをと・
(京).ならすとも初・秋のあハれとふへきものをと・
(山).ならすとも初・秋のあはれとふへきものをと・ [ならすとも][ら]判読難
(逸).ならすともはつ秋のあハれとふへきものをとて
05
(版).人に尋れは是・より五里いそ傳・ひして
(海).人に尋れは是・より五里いそつたひして
(京).人に尋れは是・より五里いそ傳・ひして
(山).人に尋れは是・より五里いそ傳・ひして
(逸).人に尋れはこれより五里磯・つたひして
06
(版).むかふの山陰にいり蜑の苫ふきかすか
(海).むかふの山陰にいり蜑の笘ふきかすか [いり][い]判読難
(京).むかふの山陰に入・蜑の苫ふきかすか 早大28a.08(入)
(山).むかふの山陰にいり蜑の笘ふきかすか 早大28a.08(笘ふき)
(逸).むかふの山陰にいり蜑の苫ふきかすか
07
(版).なれは蘆・の一・夜の宿かすものあるましと
(海).なれは芦・の一・夜の宿かすもの有・ましと 早大28a.09(芦の一夜の)
(京).なれは蘆・のひと夜の宿かすものあるましと [ひと夜][ひ(飛)]
(山).なれは蘆・の一・夜の宿かすものあるましと
(逸).なれはあしのひとよの宿かすものあるましと
08
(版).いひをとされてかゝの国・に入
(海).云・をとされてかゝのくにゝ入
(京).いひをとされてかゝの国・に入
(山).云ひおとされてかゝのくにゝ入
(逸).いひをとされてかゝのくにゝ入
09
(版). わせの香や分入右は有磯海 42a.01
(海). わせの香や分入右ハ有磯海
(京). わせの香や分入右ハ有磯海
(山). わせの香や分入右ハ有磯海
(逸). わせの香や分入右ハ有磯海
10
(版).卯の花・山くりからか谷をこえて金沢ハ
(海).卯の花・山くりからか谷をこえて金沢ハ
(京).うの花・山くりからか谷をこえて金沢ハ
(山).卯の花・山くりからか谷をこえて金沢ハ
(逸).うのはな山くりからか谷をこえて金沢は
11
(版).七月中の五日也・爰・に大坂よりかよふ
(海).七月中の五日也・こゝに大坂よりかよふ
(京).七月中の五日なりこゝに大坂よりかよふ
(山).七月中の五日也・こゝに大坂よりかよふ
(逸).七月中の五日也・こゝに大坂よりかよふ
12
(版).商人何處と云・者・有それか旅宿をともにす
(海).商人何處といふもの有それか旅宿をともにす
(京).商人何處といふもの有それか旅宿をともとす 昔安22a.04(ともとす)
(山).商人何處と云・者・有それか旅宿をともとす
(逸).商人何處といふもの有それか旅宿をともにす
13
(版).一笑と云・ものハ此道にすける名の
(海).一笑といふものハ此道にすける名の
(京).一笑と云・ものハ此道にすける名の
(山).一笑といふものハ此道にすける名の
(逸).一笑と云・者・ハ此道にすける名の
14
(版).ほの/\聞えて世に知・人も侍・しに去年の冬
(海).ほの/\聞えて世にしる人も侍・しに去年の冬 [聞え][え]と[へ]と判別難
(京).ほの/\聞えて世にしる人も侍・しに去年の冬
(山).ほの/\聞えて世にしる人も侍りしに去年の冬 [聞え][え]と[へ]と判別難
(逸).ほの/\聞えて世に知・人も侍・しに去年の冬
15
(版).早世したりとて其兄追善を催すに 42b.01(其兄)
(海).早世したりとて其兄追善を催すに
(京).早世したりとて其兄追善を催すに
(山).早世したりとて其兄追善を催すに
(逸).早世したりとて其兄追善を催すに
16
(版). 塚も動・け我泣・聲ハ秋の風
(海). 塚も動・け我泣・聲ハ秋の風
(京). 塚も動・け我泣・聲ハ秋の風
(山). 塚もうこけ我なく聲ハ秋の風
(逸). 塚もうこけ我なく聲ハ秋の風
17
(版). ある草庵にいさなハれて
(海). ある草庵にいさなハれて
(京). ある草庵にいさなハれて
(山). ある草庵にいさなハれて
(逸). ある艸庵にいさなハれて
18
(版). 秋涼し手毎・にむけや瓜茄子
(海). 秋涼し手ことにむけや瓜茄子
(京). 秋涼し手ことにむけや瓜茄子
(山). 秋涼し手こと・むけや瓜茄子
(逸). 秋涼し手ことにむけや瓜茄子
19
(版). 途中唫
(海). 途中唫
(京). 途中吟
(山). 途中吟
(逸). 途中唫
20
(版). あか/\と日ハ難面・・もあきの風・
(海). あか/\と日ハつれなくも秋・のかせ
(京). あか/\と日ハつれなくもあきのかせ
(山). あか/\と日はつれなくも秋・の風・
(逸). あか/\と日ハつれなくも秋・のかせ
次のページ.下11.
前のページ.下08-09.
登録:
投稿 (Atom)
与謝蕪村 奥の細道 上巻
与謝蕪村 奥の細道 下巻
12-13. 14. 15. 16-17. 18. 1.序章 001 002 003.03
2.旅立 003.03 004
3.草加 005 006.05
4.室の八島 006.06 007.05
5.仏五左衛門 007.06 008 009.01
6.日光 009.02 010 011 012.03
7.那須 012.04 013 014.06
8.黒羽 014.07 015 016.07
9.雲巌寺 016.08 017 018 19.07
10.殺生石・遊行柳 19.08 020 021.02
11.白河の関 021.03 022.06
12.須賀川 022.07 023 024 025.05
13.あさか山 025.06 026.06
14.しのぶの里 026.06 027.07
15.佐藤庄司が旧跡 027.08 028 029.07
16.飯塚 029.07 030 031.08
17.笠島 031.08 032 033.03
18.武隈 033.04 034 035.01