与謝蕪村 奥の細道 京都国立博物館蔵 下巻 06

与謝蕪村 奥の細道 京都国立博物館蔵 下巻 06

01.のりて酒田のミなとに下る渕庵不玉と云
02.醫師のもとを宿とす
03.  あつミ山や吹浦かけて夕すゝみ
04.  暑き日を海にいれたり㝡上川
05.江山水陸の風光数を盡して今象泻に
06.方寸を責酒田のミなとより東北の方山を
07.越磯を傳ひいさこをふミて其際十里日影やゝ
08.かたふく比汐風真砂を吹上雨朦朧として
09.鳥海の山かくる闇中に莫作して雨も又奇
10.也とせは雨後の晴色<又>たのもしと蜑の笘屋に 
11.膝をいれて雨の晴を待其朝天能霽て
12.朝日花やかにさい出るほとに象泻に舟を
13.うかふ先能因嶌に舟をよせて三年幽居
14.の跡をとふらひむかふの岸に舟をあかれハ
15.花のうへこくとよまれしさくらの老木西行法し
16.のかたみをのこす江上に御陵有神功
17.后宮の御墓と云寺を干満珠寺といふ
18.此ところに行幸ありし事いまた聞すいかなる
19.事にや此寺の方丈に坐して簾を捲は
20.風景一眼の中に盡て南に鳥海天を
21.さゝえ其陰うつりて江にあり西ハむや/\の
22.関路をかきり東に堤を築て
23.秋田にかよふ道遥に海北にかまえて浪打
24.入るところをしほこしといふ江の縦横

注:
10<又> 脱字を補う
10(たのもしと) 版本では(頼母敷と)(たのもしきと) 柿衛60.03(たのもしと)
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略語記号: 
(版):明和版 おくのほそ道
(海):海の見える杜美術館蔵
(京):京都国立博物館蔵
(山):山形美術館蔵
(逸):逸翁美術館蔵

版本に対して異同の色分け
黄色:漢字vsかな 橙色:送り仮名 水色:異体字 水色:別字 赤色:誤字・脱字・衍字
(異体字に関して一つの目安とお考え下さい)

01
(版).乗・て酒田の湊・・に下る渕庵不玉と云 36a.05
(海).のりて酒田のみなとに下る渕庵不玉と云
(京).のりて酒田のミなとに下る渕庵不玉と云
(山).乗・て酒田のみなとに下る渕庵不玉と云
(逸).のりて酒田のミなとに下る渕庵不玉と云
02
(版).醫師の許・を宿とす
(海).醫師のもとを宿とす
(京).醫師のもとを宿とす
(山).師のもとを宿とす
(逸).醫師のもとを宿とす
03
(版).  あつミ山や吹浦かけて夕すゝみ
(海).  あつミ山や吹浦かけて夕すゝみ
(京).  あつミ山や吹浦かけて夕すゝみ
(山).  あつミ山や吹浦かけて夕すゝみ
(逸).  あつミ山や吹浦かけて夕すゝみ
04
(版).  暑き日を海にいれたり㝡上川 36b.01
(海).  暑き日を海にいれたり㝡上川
(京).  暑き日を海にいれたり㝡上川
(山).  暑き日を海に入・たり㝡上
(逸).  暑き日を海にいれたり㝡上
05
(版).江山水陸の風光数を盡・して今象・泻・に
(海).江山水陸の風光数をつくして今象・泻・に
(京).江山水陸の風光数を盡・して今象・泻・に
(山).江山水陸の風光数を盡・して今きさかた
(逸).江山水陸の風光数を盡・して今象・瀉・に
06
(版).方寸を責酒田の湊・・より東北の方山を
(海).方寸を責酒田のみなとより東北の方山を
(京).方寸を責酒田のミなとより東北の方山を
(山).方寸を責酒田のミなとより東北の方山を
(逸).方寸を責酒田のみなとより東北の方山を
07
(版).越磯を傳ひいさこをふみて其際十里日影やゝ
(海).越磯を傳ひいさこをふて其際十里日影やゝ
(京).越磯を傳ひいさこをふて其際十里日影やゝ
(山).越磯を傳ひいさこをふて其際十里日影やゝ [傳ひいさこ][傳ひていさこ][て]消し
(逸).越磯を傳ひいさこをふて其際十里日影やゝ
08
(版).かたふく比汐風・真砂を吹上・雨朦朧として
(海).かたふく比汐かせ真砂を吹上・雨朦朧として
(京).かたふく比汐風・真砂を吹上・雨朦朧として
(山).かたふく比汐風・真砂を吹上・雨朦朧として
(逸).かたふく比汐風・真砂を吹上雨朦朧として
09
(版).鳥海の山かくる闇中に莫作して雨も又奇
(海).鳥海の山かくる闇中に莫作して雨も又奇
(京).鳥海の山かくる闇中に莫作して雨も又奇
(山).鳥海の山かくる闇中莫作して雨も又奇
(逸).鳥海の山かくる闇中に莫作して雨も又奇
10
(版).也とせは雨後の晴色又頼・母敷と蜑・の笘屋に 37a.01(せは雨後の)
(海).也とせは雨後の晴色又たのもと蜑・の笘屋に
(京).也とせは雨後の晴色たのもと蜑・の笘屋に
(山).也とせは雨後の晴色又たのもと蜑・の笘屋に
(逸).也とせは雨後の晴色又たのもあまの笘屋に
11
(版).膝をいれて雨の晴を待其・朝天能霽て
(海).膝をいれて雨の晴を待其・朝天能霽て
(京).膝をいれて雨の晴を待其・朝天能霽て
(山).膝をいれて雨の晴を待其・朝天能霽て
(逸).膝をいれて雨の晴を待その朝天能霽て
12
(版).朝日花・やかにさし出る程・に象泻に舟を
(海).朝日花・やかにさし出るほとに象泻に舟を
(京).朝日花・やかにさい出るほとに象泻に舟を
(山).朝日花・やかにさし出るほとに象泻に舟を
(逸).朝日はなやかにさし出るほとに象泻に舟を
13
(版).うかふ先能因嶌に舟をよせて三年幽居
(海).うかふ先能因に舟をよせて三年幽居
(京).うかふ先能因嶌に舟をよせて三年幽居
(山).うかふ先能因に舟をよせて三年幽居
(逸).うかふ先能因に舟をよせて三年幽居
14
(版).の跡・をとふらひむかふの岸に舟をあかれは
(海).の跡・をとふらひむかふの岸に舟をあかれは
(京).の跡・をとふらひむかふの岸に舟をあかれ
(山).のあとをとふらひむかふの岸に舟を上・れは
(逸).のあとをとふらひむかふの岸に舟をあかれは
15
(版).花の上・こくとよまれし桜・・の老木西行法師
(海).花のうへこくとよまれしさくらの老木西行法師
(京).花のうへこくとよまれしさくらの老木西行法
(山).花のうへこくとよまれし桜・・の老木西行法
(逸).花のうへこくとよまれしさくらの老木西行法師
16
(版).の記念・をのこす江上に御陵あり神功 37b.01
(海).のかたみをのこす江上に御陵有・神功
(京).のかたみをのこす江上に御陵有・神功
(山).の記念・をのこす江上に御陵あり神功
(逸).のかたみをのこす江上に御陵あり神功
17
(版).后宮の御墓と云・寺を干満珠寺と云・
(海).后宮の御墓と云・寺を干満珠寺と云・
(京).后宮の御墓と云・寺を干満珠寺といふ
(山).皇后の御墓と云・寺を干満珠寺と云・
(逸).后皇の御墓といふ寺を干満珠寺と云・ [干満珠寺と云][干満珠寺と][云]挿入
18
(版).此・處・・に行幸ありし事いまた聞すいかなる
(海).このところに行幸ありし事いまた聞すいかなる
(京).此・ところに行幸ありし事いまた聞すいかなる
(山).此・處・・に行幸ありし事いまた聞すいかなる
(逸).此・・・に行幸ありし事いまた聞すいかなる
19
(版).事・にや此寺の方丈に座して簾を捲・は
(海).ことにや此寺の方丈にして簾を捲・は
(京).事・にや此寺の方丈にして簾を捲・は
(山).ことにや此寺の方丈にして簾をまけ
(逸).ことにや此寺の方丈に座して簾を捲・は
20
(版).風景一眼の中に盡て南に鳥海天を
(海).風景一眼の中に盡て南に鳥海天を
(京).風景一眼の中に盡て南に鳥海天を
(山).風景一眼の中に盡て南に鳥海天を
(逸).風景一眼の中に盡て南に鳥海天を
21
(版).さゝえ其・陰・うつりて江にあり西ハむや/\の 38a.01(の)
(海).さゝえ其・陰・うつりて江にあり西むや/\の
(京).さゝえ其・陰・うつりて江にあり西ハむや/\の
(山).さゝえ其・かけうつりて江に有・西ハむや/\の
(逸).さゝえその・うつりて江に有・西ハむや/\の
22
(版).関路をかきり東に堤を築て
(海).関路をかきり東に堤を築て
(京).関路をかきり東に堤を築て
(山).関路をかきり東に堤を築て
(逸).関路をかきり東に堤を築て
23
(版).秋田にかよふ道遥に海北にかまえて浪打・
(海).秋田にかよふ道遥に海北にかまえて浪打・
(京).秋田にかよふ道遥に海北にかまえて浪打・
(山).秋田にかよふ道遥に海北にかまて浪打・
(逸).秋田にかよふ道遥に海北にかまえて浪うち
24
(版).入・る所・・を汐・こしと云・江の縦横
(海).入・る所・・を汐・こしと云・江の縦横
(京).入・るところしほこしといふ江の縦横
(山).入・る所・・を汐・こしと云・江の縦横
(逸).入ところを汐・こしと云・江の縦横

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与謝蕪村 奥の細道 上巻
与謝蕪村 奥の細道 下巻
12-13. 14. 15. 16-17. 18.


表紙 000 
1.序章 001 002 003.03
2.旅立 003.03 004 
3.草加 005 006.05
4.室の八島 006.06 007.05
5.仏五左衛門 007.06 008 009.01
6.日光 009.02 010 011 012.03
7.那須 012.04 013 014.06
8.黒羽 014.07 015 016.07
9.雲巌寺 016.08 017 018 19.07
10.殺生石・遊行柳 19.08 020 021.02
11.白河の関 021.03 022.06
12.須賀川 022.07 023 024 025.05
13.あさか山 025.06 026.06
14.しのぶの里 026.06 027.07
15.佐藤庄司が旧跡 027.08 028 029.07
16.飯塚 029.07 030 031.08
17.笠島 031.08 032 033.03
18.武隈 033.04 034 035.01
19.宮城野 035.02 036 037.04
20.壺の碑 037.05 038 039 040.03
21.末の松山 040.04 041 042.04
22.塩竈 042.04 043 044.04
23.松島 044.05 045 046 047 048 049.05
24.石巻 049.06 050 051.07
25.平泉 051.08 052
053 054 055.01
26.尿前の関 055.02 056 057 058 059.01
27.尾花沢 059.02 060.03
28.立石寺 060.04 061
29.最上川 062