与謝蕪村 奥の細道 京都国立博物館蔵 上巻 25

与謝蕪村 奥の細道 京都国立博物館蔵 上巻  25
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2590992/28

01.関もりにあやしめられて漸として関を
02.こす大山をのほつて日既暮けれハ封人の
03.家を見かけて舎をもとむ三日風雨あれて
04.よしなき山中に逗留す
05. 蚤虱馬の尿するまくらもと
06.あるしの云是より出羽の国に大山を隔て
07.道さたかならされハ道しるへの人をたのミて
08.越へきよしを申さらハと云て人を頼侍れハ
09.究竟の若者反脇指をよこたえ樫の杖を
10.携て我々か先に立て行けふこそかならす
11.あやうきめにもあふへき日なれとからきおもひ
12.をなして後について行あるしの云にたかハす高山
13.森々として一鳥聲きかす木の下闇茂り
14.あひて夜る行かことし雲端につちふる心地
15.して篠の中踏分/\水をわたり岩に
16.蹶て肌につめたき汗を流して㝡上の庄に
17.出つかの案内せしおのこの云やう此道かならす
18.不用の事有恙なうをくりまいらせて仕合したりと
19.よろこひてわかれぬあとに聞てさへ胸とゝ
20.ろくのミ也

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略語記号: 
(版):明和版 おくのほそ道
(海):海の見える杜美術館蔵
(京):京都国立博物館蔵
(山):山形美術館蔵
(逸):逸翁美術館蔵

版本に対して異同の色分け
黄色:漢字vsかな 橙色:送り仮名 水色:異体字 水色:別字 赤色:誤字・脱字・衍字
(異体字に関して一つの目安とお考え下さい)

01
(版).関守・にあやしめられて漸として関を 28a.07
(海).関守・にあやしめられて漸として関を
(京).関もりにあやしめられて漸として関を
(山).関守・にあやしめられて漸として関を
(逸).関もりにあやしめられて漸として関を
02
(版).こす大山をのほつて日既暮・けれは封人の 28b.01(日既に)
(海).こす大山をのほつて日既暮・けれは封人の
(京).こす大山をのほつて日既暮・けれハ封人の
(山).こす大山をのほつて日既くれけれは封人の
(逸).こす大山をのほつて日既暮・けれは封人の
03
(版).家を見かけて舎を求・む三日風雨あれて
(海).家を見かけて舎をもとむ三日風雨あれて
(京).家を見かけて舎をもとむ三日風雨あれて
(山).家を見かけて舎をもとむ三日風雨あれて
(逸).家を見かけて舎をもとむ三日風雨あれて
04
(版).よしなき山中に逗留す
(海).よしなき山中に逗留す
(京).よしなき山中に逗留す
(山).よしなき山中に逗留す
(逸).よしなき山中に逗留す
05
(版). 蚤・虱・・馬の尿する枕・・もと
(海). のミしらみ馬の尿するまくらもと
(京). 蚤・虱・・馬の尿するまくらもと
(山). のミしらみ馬の尿するまくらもと
(逸). しらみ馬の尿するまくらもと
06
(版).あるしの云・・是より出羽の国・に大山を隔・・て
(海).あるしの云・・是より出羽の国・に大山を隔・・て
(京).あるしの云・・是より出羽の国・に大山を隔・・て
(山).あるしの云・・是より出羽の国・に大山を隔・・て
(逸).あるしの云やう是より出羽のくに大山をへたて
07
(版).道さたかならされハ道しるへの人を頼・・て
(海).道さたかならされハ道しるへの人を頼・・て [ならされハ][さ(差)],[なられハ][す]の右に[さ]で訂正にも見える
(京).道さたかならされハ道しるへの人をたのミ
(山).道さたかならされ道しるへの人をたのミて [ならされハ][さ(差)],[なられハ][す]の右に[さ]で訂正にも見える
(逸).道さたかならされ道しるへの人をたのミ
08
(版).越・へきよしを申さらハと云て人を頼・・侍れハ 29a.01(頼侍れハ)
(海).越・へきよしを申さらはと云て人をたのミ侍れハ
(京).越・へきよしを申さらハと云て人を頼・・侍れハ
(山).越・へきよしを申さらはと云て人をたの侍れハ
(逸).こゆへきよしを申さらはとて人をたのミ侍れ
09
(版).究竟の若者反脇指・をよこたえ樫の杖を
(海).究竟の若者反脇指・をよこたえ樫の杖を
(京).究竟の若者反脇指・をよこたえ樫の杖を
(山).究竟の若者反脇指・をよこたえ樫の杖を
(逸).究竟の若者反脇さしをよこたえ樫の杖を
10
(版).携て我/\か先に立・て行・けふこそ必・・・
(海).携て我/\か先にたちて行・けふこそかならす
(京).携て我々・か先に立・て行・けふこそかならす
(山).携て我/\か先に立・て行・けふこそかならす [かならす][な]判読難
(逸).携て我/\か先に立・てゆくけふこそかならす
11
(版).あやうきめにもあふへき日なれと辛・き思・ひ
(海).あやうきめにもあふへき日なれと辛・きおもひ
(京).あやうきめにもあふへき日なれとからきおもひ
(山).あやうきめにもあふへき日なれと辛・きおもひ
(逸).あやうきめにあふへき日なれとからきおもひ
12
(版).をなして後について行・あるしの云にたかハす高山
(海).をなして後について行・あるしの云にたかハす高山
(京).をなして後について行・あるしの云にたかハす高山
(山).をなして後について行・あるしの云にたかハす高山
(逸).をなして後についてゆくあるしの云にたかハす高山
13
(版).森々として一鳥聲きかす木の下・闇・茂・り
(海).森々として一鳥聲きかす木のしたやみしけ
(京).森々として一鳥聲きかす木の下・闇・茂・り
(山).森々として一鳥聲きかす木の下・闇・茂・り
(逸).森々として一鳥聲きかすこのしたやしけ
14
(版).あひて夜る行かことし雲端につちふる心・地  29b.01(雲端に)
(海).あひて夜る行かことし雲端につちふる心・地
(京).あひて夜る行かことし雲端につちふる心・地
(山).あひて夜る行かことし雲端に土・ふる心・地
(逸).あひて夜る行かことし雲端に土・ふるこゝ
15
(版).して篠の中踏分/\水をわたり岩に
(海).して篠の中踏分/\水をわたり岩に
(京).して篠の中踏分/\水をわたり岩に
(山).して篠の中踏分/\水をわたり岩に
(逸).して篠の中踏分/\水をわたり岩に
16
(版).蹶・・・て肌につめたき汗を流・して㝡上の庄に
(海).蹶・・・て肌につめたき汗を流・して㝡上の庄に
(京).蹶・・・て肌につめたき汗を流・して㝡上の庄に
(山).蹶・・・て肌につめたき汗を流・して㝡上の庄に
(逸).つまつきて肌につめたき汗をなかして㝡上の庄に
17
(版).出つかの案内せしおのこの云やう此・みち必・・・
(海).出つかの案内せしおのこの云やう此・ち必・・・
(京).出つかの案内せしおのこの云やう此・道・かならす
(山).出つかの案内せしおのこの云やう此・道・必・・・
(逸).出つかの案内せしおのこの云やうこのかならす
18
(版).不用の事有恙なうをくりまいらせて仕合したりと
(海).不用の事有恙なうをくりまいらせて仕合したりと
(京).不用の事有恙なうをくりまいらせて仕合したりと
(山).不用の事有恙なうをくりまいらせて仕合したりと
(逸).不用の事有恙なうをくりまいらせて仕合したりと
19
(版).よろこひてわかれぬ跡・に聞てさへ胸・とゝ
(海).よろこひ・わかれぬ跡・に聞てさへ胸・とゝ
(京).よろこひてわかれぬあとに聞てさへ胸・とゝ
(山).よろこひてわかれぬあとに聞さへ胸・とゝ
(逸).よろこひてわかれぬあとに聞さへむねとゝ
20
(版).ろくのミ也・ 30a(のみ也)
(海).ろくのミなり
(京).ろくのミ也・
(山).ろくのミなり
(逸).ろくのミ也・

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与謝蕪村 奥の細道 上巻
与謝蕪村 奥の細道 下巻
12-13. 14. 15. 16-17. 18.


表紙 000 
1.序章 001 002 003.03
2.旅立 003.03 004 
3.草加 005 006.05
4.室の八島 006.06 007.05
5.仏五左衛門 007.06 008 009.01
6.日光 009.02 010 011 012.03
7.那須 012.04 013 014.06
8.黒羽 014.07 015 016.07
9.雲巌寺 016.08 017 018 19.07
10.殺生石・遊行柳 19.08 020 021.02
11.白河の関 021.03 022.06
12.須賀川 022.07 023 024 025.05
13.あさか山 025.06 026.06
14.しのぶの里 026.06 027.07
15.佐藤庄司が旧跡 027.08 028 029.07
16.飯塚 029.07 030 031.08
17.笠島 031.08 032 033.03
18.武隈 033.04 034 035.01
19.宮城野 035.02 036 037.04
20.壺の碑 037.05 038 039 040.03
21.末の松山 040.04 041 042.04
22.塩竈 042.04 043 044.04
23.松島 044.05 045 046 047 048 049.05
24.石巻 049.06 050 051.07
25.平泉 051.08 052
053 054 055.01
26.尿前の関 055.02 056 057 058 059.01
27.尾花沢 059.02 060.03
28.立石寺 060.04 061
29.最上川 062