与謝蕪村 奥の細道 京都国立博物館蔵 上巻 23

与謝蕪村 奥の細道 京都国立博物館蔵 上巻 23

01.ほとゝおほゆ
02.三代の栄耀一睡の中にして大門のあとハ
03.一里こなたに有秀衡かあとハ田野に成て
04.金鶏山のミ形をのこす先高舘にのほれハ
05.北上川南部より流るゝ大河也衣河ハ和泉か
06.城をめくりて高舘の下にて大河に落入
07.康衡等か旧跡ハ衣か関をへたてゝ南部口
08.をさしかため夷をふせくと見えたりさても
09.義臣すくつて此城にこもり功名一時の
10.叢となる國破て山河有城春にして
11.草青みたりと笠うち敷て時のうつるまて
12.泪を落し侍ぬ
13.  夏艸や兵ともか夢の跡
14.  うの花に兼房みゆる白毛かな 曽良
15.兼て耳おとろかしたる二堂開帳す経堂
16.ハ三将の像をのこし光堂ハ三代の棺を納め
17.三尊の佛を安置す七宝散うせて珠の [散らせて]
18.扉風にやふれ金の柱霜雪に朽て既
19.頽廃空虚のくさむらと成へきを四面
20.あらたに囲て甍を覆ひて風雨を凌 西[覆て]
21.暫時千歳のかたみとハなれり
22.  五月雨のふりのこしてや光堂


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略語記号:
(版):明和版 おくのほそ道
(海):海の見える杜美術館蔵
(京):京都国立博物館蔵
(山):山形美術館蔵
(逸):逸翁美術館蔵

版本に対して異同の色分け
黄色:漢字vsかな 橙色:送り仮名 水色異体字 水色:別字 赤色:誤字・脱字・衍字
(異体字に関して一つの目安とお考え下さい)
01
(版).ほとゝおほゆ 26a.07
(海).ほとゝおほゆ
(京).ほとゝおほゆ
(山).ほとゝ覚・
(逸).ほとゝ覚・
02
(版).三代の栄耀一睡の中にして大門の跡・ハ 26b
(海).三代の栄耀一睡の中にして大門の跡・ハ
(京).三代の栄耀一睡の中にして大門のあと
(山).三代の栄耀一睡の中にして大門の跡・ハ
(逸).三代の栄耀一睡の中にして大門の跡・ハ
03
(版).一里こなたに有秀衡か跡・ハ田野に成て
(海).一里こなたに有秀衡か跡・ハ田野に成て
(京).一里こなたに有秀衡かあとハ田野に成て
(山).一里こなたに有秀衡か跡・ハ田野に成て
(逸).一里こなたに有秀衡か跡・ハ田野に成て
04
(版).金鶏山のミ形・・を残・す先高舘にのほれハ
(海).金鶏山のミ形・・をのこす高舘にのほれハ [先]脱
(京).金鶏山のミ形・・をのこす先高舘にのほれハ
(山).金鶏山のミ形・・を残・す先高舘にのほれハ
(逸).金雞山のミかたちのこす先高舘にのほれ
05
(版).北上川南部より流るゝ大河也衣川ハ和泉か
(海).北上川南部より流るゝ大河也衣川ハ和泉か
(京).北上川南部より流るゝ大河也衣河ハ和泉か
(山).北上川南部より流るゝ大河也衣河ハ和泉か
(逸).北上川南部より流るゝ大河也衣河ハ和泉か
06
(版).城をめくりて高舘の下にて大河に落入
(海).城をめくりて高舘の下にて大河に落入
(京).城をめくりて高舘の下にて大河に落入
(山).城をめくりて高舘の下にて大河に落入
(逸).城をめくりて高舘の下にて大河に落入
07
(版).康衡等か旧跡ハ衣か関を隔・・て南部口 [等https://glyphwiki.org/wiki/u1b07d]
(海).康衡か旧跡ハ衣か関を隔・・て南部口 []
(京).康衡か旧跡ハ衣か関をへたて南部口 []
(山).康衡等か旧跡ハ衣か関を隔・・て南部口 [等https://glyphwiki.org/wiki/u1b07d]
(逸).康衡等か旧跡ハ衣か関をへたて南部口 [等https://glyphwiki.org/wiki/u1b07d]
08
(版).をさし堅・め夷をふせくとみえたり偖・も
(海).をさしかため夷をふせくと見えたり偖・も
(京).をさしかため夷をふせくと見えたりさて
(山).をさし・め夷をふせくと見えたり偖・も
(逸).をさし・め夷を防・くと見えたりさて
09
(版).義臣すくつて此城にこもり功名一時の
(海).義臣すくつて此城にこもり功名一時の
(京).義臣すくつて此城にこもり功名一時の
(山).義臣すくつて此城にこもり功名一時の
(逸).義臣すくつて此城にこもり功名一時の
10
(版).叢となる国破れて山河あり城春にして
(海).叢となる國破て山河あり城春にして
(京).叢となる國破て山河有・城春にして
(山).叢となる國破れて山河あり城春にして
(逸).叢となる國破れて山河有・城春にして
11
(版).草青みたりと笠打・敷て時のうつるまて
(海).草青みたりと笠打・敷て時のうつるまて
(京).草青みたりと笠うち敷て時のうつるまて
(山).草青みたりと笠うち敷て時のうつるまて
(逸).草青みたりと笠うち敷て時のうつるまて
12
(版).泪・・を落し侍りぬ
(海).泪・・を落し侍りぬ
(京).泪・・を落し侍
(山).泪・・を落し侍
(逸).なみたを落し侍
13
(版).  夏草や兵ともか夢の跡・
(海).  夏草や兵ともか夢の跡・
(京).  夏や兵ともか夢の跡・
(山).  夏草や兵ともか夢のあと
(逸).  夏や兵ともか夢のあと
14
(版).  卯の花に兼房みゆる白毛かな   曽良
(海).  卯の花に兼房見ゆる白毛哉・ 曽良
(京).  の花に兼房みゆる白毛かな 曽良
(山).  の花に兼房みゆる白毛かな 曽良
(逸).  の花に兼房みゆる白毛かな 曽良
15
(版).兼・て耳驚・・・したる二堂開帳す経堂 27a.08-27b
(海).兼・て耳驚・・・したる二堂開帳す経堂
(京).兼・て耳おとろかしたる二堂開帳す経堂
(山).かねて耳おとろかしたる二堂開帳す経堂
(逸).かねて耳おとろかしたる二堂開帳す経堂
16
(版).ハ三将の像をのこし光堂ハ三代の棺を納め
(海).ハ三将の像をのこし光堂ハ三代の棺を納め
(京).ハ三将の像をのこし光堂ハ三代の棺を納め
(山).ハ三の像をのこし光堂ハ三代の棺を納め
(逸).ハ三将の像をのこし光堂三代の棺を納め
17
(版).三尊の佛を安置す七宝散・うせて珠の
(海).三尊の佛を安置す七宝散・うせて珠の
(京).三尊の佛を安置す七宝散・うせて珠の
(山).三尊の佛を安置す七宝ちりうせて珠の
(逸).三尊の佛を安置す七ちりうせて珠の
18
(版).扉風にやふれ金の柱霜雪に朽て既
(海).扉風にやふれ金の柱霜雪に朽て既
(京).扉風にやふれ金の柱霜雪に朽て既
(山).扉風にやふれ金柱霜雪に朽て既
(逸).扉風にやふれ金の柱霜雪に朽て既
19
(版).頽廢空虚の叢・・・と成・へきを四面
(海).頽廃空虚の叢・・・と成・へきを四面
(京).頽廃空虚のくさむらと成・へきを四面
(山).頽廢空虚の叢・・・と成・へきを四面
(逸).頽廢空虚の叢・・・となるへき四面
20
(版).新・・に囲て甍を覆・て風雨を凌・・
(海).新・・に囲て甍を覆・て風雨を凌・・
(京).あらたに囲て甍を覆て風雨を凌・・
(山).新・・に囲て甍を覆・て風雨を凌・・
(逸).あらたに囲て甍を覆・て風雨をしのき
21
(版).暫時・・千歳の記念・とハなれり
(海).暫時・・千歳の記念・とハなれり
(京).暫時・・千歳のかたみとハなれり
(山).暫時・・千歳の記念・とハなれり
(逸).しはらく千歳のかたみとハなれり
22
(版).  五月雨・の降・のこしてや光堂  28a
(海).  たれの降・のこしてや光堂
(京).  五月雨・のふりのこしてや光堂
(山).  五月雨・のふりのこしてや光堂
(逸).  たれふりのこしてや光堂

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与謝蕪村 奥の細道 上巻
与謝蕪村 奥の細道 下巻
12-13. 14. 15. 16-17. 18.


表紙 000 
1.序章 001 002 003.03
2.旅立 003.03 004 
3.草加 005 006.05
4.室の八島 006.06 007.05
5.仏五左衛門 007.06 008 009.01
6.日光 009.02 010 011 012.03
7.那須 012.04 013 014.06
8.黒羽 014.07 015 016.07
9.雲巌寺 016.08 017 018 19.07
10.殺生石・遊行柳 19.08 020 021.02
11.白河の関 021.03 022.06
12.須賀川 022.07 023 024 025.05
13.あさか山 025.06 026.06
14.しのぶの里 026.06 027.07
15.佐藤庄司が旧跡 027.08 028 029.07
16.飯塚 029.07 030 031.08
17.笠島 031.08 032 033.03
18.武隈 033.04 034 035.01
19.宮城野 035.02 036 037.04
20.壺の碑 037.05 038 039 040.03
21.末の松山 040.04 041 042.04
22.塩竈 042.04 043 044.04
23.松島 044.05 045 046 047 048 049.05
24.石巻 049.06 050 051.07
25.平泉 051.08 052
053 054 055.01
26.尿前の関 055.02 056 057 058 059.01
27.尾花沢 059.02 060.03
28.立石寺 060.04 061
29.最上川 062