おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 05a ルビ付
文字欠損のため他版引用 05a.08「て」
左から、西村本・元禄A・元禄T・寛政K・別版A・別版C
文字欠損のため他版引用 05a.08「筆」
左から、元禄A・元禄T・寛政K・別版A・別版C
国会図書館 元禄T(底本)
国文学研究資料館 元禄K/ 寛政K/ 其角堂蔵版(永機)
愛知県立大学図書館 明和I/ 寛政I
Google ブックス 慶應義塾大学 元禄G
早稲田大学図書館 元禄A 元禄B 元禄C/ 明和W / 寛政W
/ 別版A 別版B 別版C/その他 奥の細道
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 05a 変体仮名
01 尊婦(ふ)へし
02 卯月朔日御山尓(に)詣拝す往昔
03 此御山を二荒山と書しを空海
04 大師開基の時日光と改給ふ千
05 歳未来を佐(さ)とり給ふ尓(に)や今此
06 御光一天尓(に)可(か)ゝやきて恩沢八荒
07 尓(に)あふれ四民安堵の栖穏なり
08 猶憚多くて筆を佐(さ)し置ぬ
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 05a 平仮名
01 尊ふへし
02 卯月朔日御山に詣拝す往昔
03 此御山を二荒山と書しを空海
04 大師開基の時日光と改給ふ千
05 歳未来をさとり給ふにや今此
06 御光一天にかゝやきて恩沢八荒
07 にあふれ四民安堵の栖穏なり
08 猶憚多くて筆をさし置ぬ
注:
03 此---此(この)
03 書しを---書(かき)しを
04 改給ふ---改(あらため)給ふ [永機04a.08(改給ふを)]
05 此---此(この)
07 穏なり---穏(おだやか)なり [永機04b.01(穏かなり)]
08 憚---憚(はばかり)
08 さし置ぬ---さし置(おき)ぬ
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 05a 平仮名
濁点・(読点は曽良本に従う)
01 尊(たふと)ぶべし
02 卯月朔日(うづきついたち)、御山(おやま)に詣拝(けいはい)す、往昔(そのかみ)、
03 此(この)御山を、二荒山(ふたらさん)と書(かき)しを、空海
04 大師開基の時、日光と改(あらため)給ふ、千
05 歳未来(せんざいみらい)を、さとり給ふにや、今此(この)
06 御光(みひかり)、一天にかゝやきて、恩沢八荒(おんだくはつくわう)
07 にあふれ、四民安堵の栖(すみか)、穏(おだやか)なり、
08 猶(なほ)憚(はばかり)多くて、筆をさし置(おき)ぬ
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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05a.02(朔日)
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08.08(一日)
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03b.09(朔日)
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03b.04(朔日)
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05a.04(開基)
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08.10(開基)
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04a.01(開基)
(開記)(記)消し右に(基)
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03b.06(開記)
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05a.04(時)
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08.10(とき)
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04a.01(時)
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03b.06(時)
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05a.04(給ふ)
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08.10(給ふ)
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04a.01(給ふ)
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03b.06(たまふ)
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05a.05(さとり)
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09.01(悟)
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04a.02(さとり)
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03b.07(さとり)
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05a.05(此)
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09.01(この)
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04a.02(此)
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03b.07(此)
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05a.06(沢)
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09.02(澤)
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04a.03(澤)
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03b.08(澤)
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05a.07(四民)
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09.03(四民の)
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04a.03(四民)
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03b.09(四民)
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05a.07(栖)
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09.03(すみか)
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04a.04(栖)
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03b.09(栖)
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05a.07(穏なり)
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09.04(穏なり)
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04a.04(穏也)
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03b.09(穏也)
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05a.08(憚)
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09.04(はゝかり)
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04a.04(憚)
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03b.10(憚)
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05a.08(多くて)
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09.04(おほくて)
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04a.04(多くて)
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03b.10(多くて)
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05a.08(さし置ぬ)
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09.05(さしをきぬ)?
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04a.04(さし置ぬ)
(指置ぬ)(指)消し右に(さし)
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03b.10(指置ぬ)
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