おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 09b ルビ付
文字欠損のため他版引用 09b.02「卯」
西村本・元禄A・元禄C・元禄T・明和W・明和H・寛政I・別版B・別版C
・明和Hは、欠損箇所を墨書きで補っている。
文字欠損のため他版引用 09b.03「所」
元禄A・元禄U・元禄C・元禄T・明和W・寛政I・別版B・別版C
文字難読のため他版引用 09b.04「わたつて」
西村本・元禄A・元禄T・明和I・寛政I・別版B・別版C・書写A
・西村本と寛政Iは、「つ(川)」であるが、元禄・明和・別版は「り」とも読める。
文字難読のため他版引用 09b.04「わたつて」
別版E・別版F・別版K・書写D・土芳
文字難読のため他版引用 09b.04「わたりて」
別版D・書写C・書写E・蕪村・下郷・鼇頭・活版A
・寛政版は確実に「つ」と読めるのでこれらの本は、明和版以前の版を参照している可能性が高い。
文字難読のため他版引用 09b.04「渡て」
書写B・菅菰I
文字欠損のため他版引用 09b.04「入」
元禄A・元禄T・明和I・寛政I・別版B・別版C
文字判読難のため他版引用 09b.05「さ」
西村本・元禄A・元禄T・明和I・寛政I・別版B・別版C
文字欠損のため他版引用 09b.05「ほとにやと」
西村本・元禄A・元禄T・明和I・寛政I・別版B・別版C・書写A
文字欠損のため他版引用 09b.05「後の」
元禄A・元禄B・元禄T・明和I・寛政I・別版B・別版C
・元禄Bは「後」と「の」のつなぎの欠損部分を墨書きで補っている。
文字欠損のため他版引用 09b.07「むすひ」
元禄A・元禄C・元禄T・明和I・寛政I・別版B・別版C
・「す」と「ひ」のつなぎに関して、元禄T・明和Iのような欠損状態から、寛政I・別版Bのように復元出来る可能性はかなり低いものと思われる。寛政版や別版は、元禄C程度以上の状態の版を参照している可能性が高い。
文字欠損のため他版引用 09b.08「るかこと」
西村本・元禄A・元禄T・明和I・寛政I・別版B・別版C
・「か(可)」の特徴から、別版Cは、寛政Iや別版Bを参照しておらず、明和以前の版を参照している可能性が高い。
国会図書館デジタルコレクション 元禄T(底本) / 蕪村
国文学研究資料館 元禄K/ 寛政K/ 別版K/ 其角堂蔵版(永機)/ 奥の細道
北海道大学図書館 明和H
愛知県立大学図書館 明和I/ 寛政I/ 菅菰I
立命館大学図書館 元禄R/ 明和R/ 寛政R/ おくのほそみち
Google ブックス 慶應義塾大学 元禄G1 元禄G2/ 明和G 後ろから表示される。
早稲田大学図書館 元禄A 元禄B 元禄C/ 明和W / 寛政A 寛政B/
別版A 別版B 別版C 別版D 別版E 別版F 永機W
書写A 書写B 書写C 書写D 書写E 書写F(吉川惟足) /奥の細道
芭蕉自筆奥の細道 上野 洋三 桜井 武次郎 編 岩波書店 自筆本
天理図書館善本叢書〈和書之部 第10巻〉芭蕉紀行文集 曽良本
河西本 おくのほそ道 村松友次 笠間書院 河西本
素龍筆 柿衛本 おくのほそ道 岡田利兵衛編 新典社 柿衛本
影印 おくのほそ道 櫻井武次郎編 双文社出版 西村本
校本おくのほそ道 西村真砂子 編著 福武書店 p245-282 影印 昔安本(東大本)
校本おくのほそ道 西村真砂子 編著 福武書店 p339-378 影印 土芳本
影印 奥の細道 上野洋三編 和泉書院 元禄D
天理図書館善本叢書〈和書之部 第10巻〉芭蕉紀行文集 下郷本(去来?)
鼇頭奥之細道 村松友次 笠間書院 鼇頭
新釈おくの細路 木村架空 著 中央堂 明29.9 活版A
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 09b 変体仮名
01 山八(は)おくある介(け)しき尓(に)て谷道
02 遥尓(に)松杉黒く苔志(し)多(た)ゝりて卯
03 月の天今猶寒し十景尽る所
04 橋をわ多(た)つて山門尓(に)入
05 さて可(か)の跡八(は)いつくの本(ほ)と尓(に)やと後の
06 山尓(に)よちの本(ほ)れ八(は)石上の小菴岩
07 窟尓(に)むすひ可(か)け多(た)り妙禅師の死関
08 法雲法師の石室をみる可(か)ことし
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 09b 平仮名
01 山はおくあるけしきにて谷道
02 遥に松杉黒く苔したゝりて卯
03 月の天今猶寒し十景尽る所
04 橋をわたつて山門に入
05 さてかの跡はいつくのほとにやと後の
06 山によちのほれは石上の小菴岩
07 窟にむすひかけたり妙禅師の死関
08 法雲法師の石室をみるかことし
注:
03 尽る---尽(つく)る [永機07b.04(つくる)]
04 わたつて [永機07b.05(渡て)]
04 入---入(いる)
05 さて [永機07b.05(扨)]
05 かの跡 [永機07b.05(かのあと)]
05 ほとにやと [永機07b.06(程にやと)]
08 みるかことし [永機07b.08-09(見るか如し)]
校本おくのほそ道p468-p471
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 09b 平仮名
濁点・(読点は曽良本に従う)
01 山はおくあるけしきにて、谷道
02 遥に松杉(まつすぎ)黒く、苔したゞりて卯
03 月の天、今猶寒し十景尽(つく)る所、
04 橋をわたつて、山門に入(いる)
05 さてかの跡は、いづくのほどにやと、後(うしろ)の
06 山によぢのぼれば石上(せきしやう)の小菴、岩
07 窟にむすびかけたり妙禅師(めうぜんじ)の、死関(しくわん)、
08 法雲法師(ほふうんほふし)の、石室(せきしつ)を、みるがごとし
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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018.01(おくあるけしき)
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15.09(奥あるけしき)
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07a.03(おくあるけしき)
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05b.13-14(おくあるけしき)
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018.01(谷道)
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15.09(谷の道)
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07a.03(谷道)
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05b.14(谷道)
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018.02(遥に)
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15.10(はるかに)
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07a.03(はるかに)
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05b.14(はるかに)
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018.02(黒く)
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15.10(くろく)
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07a.04(くろく)
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05b.14(くろく)
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018.03(今猶)
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15.11(今朝)
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07a.04(今猶)
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05b.15(今猶)
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018.03(十景)
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15.11(十景の)
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07a.05(十景)
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05b.16(十景),(景)右に補う
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018.05(かの跡)
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16.02(かの跡)
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07a.06(彼跡)
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06a.01(彼跡)
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018.05(ほと)
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16.02(ほと)
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07a.06(程)
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06a.01(程)
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018.06(よちのほれは)
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16.03(よちのほれは)
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07a.06-07(よちのほれは)
(かけのほれは)(かけ)消し右に(よち)
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06a.02(かけのほれは)
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018.06(小菴)
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16.03(小庵)
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07a.07(小庵)
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06a.02(小庵)
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018.07(かけたり)
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16.04(懸たり)
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07a.08(かけたり)
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06a.03(かけたり)
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018.08(石室を)
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16.05(石室)
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07a.09(石室を)
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06a.04(石室を)
(石室と),(と)見せ消ち右に(ヲ)
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018.08(みるかことし)
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16.05(みるかことし)
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07a.09(見るかことし)
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06a.04-05(見るかこし),(と)脱
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