おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 029 ルビ付
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 029 変体仮名
01 可(か)ひ/\しき名の世尓(に)聞えつる物
02 可(か)なと袂をぬらしぬ墜涙の石碑
03 も遠き尓(に)あらす寺尓(に)入て茶
04 を乞へは爰尓(に)義経の太刀弁慶
05 可(か)笈をとゝめて什物とす
06 笈も太刀も五月尓(に)可(か)され帋幟
07 五月朔日の事也其夜飯塚尓(に)とま
08 る温泉あれ者(は)湯尓(に)入て宿を可(か)
注:
02 墜涙---堕涙が正しいが、当時は墜涙が広く使われた。
03 入て---入りて
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 029
濁点・現代仮名・(読点は曽良本に従う)
01 かひ/"\しき名の世に聞えつる物
02 かなと、袂をぬらしぬ、墜涙(だるい)の石碑
03 も遠きにあらず、寺に入りて 茶
04 を乞へば、爰に義経の、太刀、弁慶
05 が、笈をとゞめて、什物(じふもつ)とす
06 笈も太刀も五月にかざれ帋幟(かみのぼり)
07 五月朔日(ついたち)の事也、其夜、飯塚にとま
08 る、温泉(いでゆ)あれば、湯に入て、宿をか
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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029.01(かひ/\しき)
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24.03(かひ/\しくも)
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11a.06(かひ/\敷)
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09a.02(かひ/\敷)
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029.01(聞えつる)
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24.04(聞えつる)
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11a.07(聞へつる)
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09a.02-03(聞へつる)
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029.01-02(物かな)
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24.04(物かな)
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11a.07(もの哉)
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09a.03(もの哉)
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029.03(茶)
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24.06(茶)
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11a.09(ちや)
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09a.05(ちや)
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029.06(笈も太刀も五月にかされ帋幟)
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23.08(笈も太刀もさつきに飾れ帋幟)
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11b.02(笈も太刀も五月にかされ帋幟)
(弁慶か笈をもかされ帋幟)(弁慶か)消し(かされ)の右に(太刀も五月に)補う
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09a.07(弁慶か笈をもかされ帋幟)
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029.07(也)
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24.09(也)
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11b.03(にや)
(也)消し右に(にや) |
09a.08(也)
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029.08(温泉)
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24.10(温泉)
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11b.03(温泉)
(出湯)消し右に(温泉) |
09a.09(出湯)
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029.08-030.01(宿をかるに)
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24.10(宿を借に)
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11b.04(宿をかるに)
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09a.09(宿をかるに)
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