おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 030 ルビ付
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 030 変体仮名
01 類(る)尓(に)土坐尓(に)筵を敷てあやし
02 き貧家也灯もな介(け)れ八(は)ゐろ
03 里(り)の火可(か)け尓(に)寐所をまう介(け)て
04 臥す夜尓(に)入て雷鳴雨志(し)きり尓(に)
05 降て臥る上よりもり蚤蚊耳(に)
06 せゝ羅(ら)連(れ)て眠らす持病佐(さ)へ
07 おこりて消入計尓(に)なん短夜の
08 空もやう/\明れ者(は)又旅立ぬ
注:
01 敷て---敷きて
04 入て---入りて
04 雷鳴---雷鳴り
04 降て---降りて
05 臥る---臥せる
07 消入計に---消え入る計りに
08 明れは---明くれは
08 旅立ぬ---旅立ちぬ
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 030
濁点・現代仮名・(読点は曽良本に従う)
01 るに、土坐(どざ)に筵を敷きて、あやし
02 き貧家(ひんか)也、灯もなければ、ゐろ
03 りの火(ほ)かげに、寐所(ねどころ)をまうけて
04 臥す、夜に入りて、雷鳴(かみなり)、雨しきりに
05 降りて、臥せる上よりもり、蚤蚊に
06 せゝられて眠らず、持病さへ
07 おこりて、消え入る計りになん、短夜(みじかよ)の
08 空も、やう/\明くれば、又旅立ちぬ、
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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030.02(也)
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25.02(なり)
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11b.05(也)
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09a.10(也)
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030.02(灯)
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25.02(燈)
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11b.05(ともし火)
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09a.11(ともし火)
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030.02-03(ゐろり)
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25.02(いろり)
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11b.06(ゐろり)
(ゆるり)(ゆる)消し右に(ゐろ)
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09a.11(ゆるり)
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030.03(寐所)
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25.03(ね所)
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11b.06(寐所)
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09a.12(寐所)
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030.04(臥す)
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25.03(ふす)
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11b.07(ふす)
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09a.12(ふす)
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030.05(臥る上よりもり)
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25.04-05(ふせる上よりもり)
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11b.08(ふせる上よりもり)
(ふしたる上に雨もりて)消し右に(ふせる上よりもり)
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09a.13-14(ふしたる上に雨もりて)
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030.07(短夜)
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25.07(みしか夜)
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12a.01(短夜)
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09b.01-02(短夜)
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030.08(やう/\)
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25.07(漸)
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12a.01(やう/\)
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09b.02(やう/\)
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030.08(又)
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25.07(また)
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12a.01(又)
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09b.03(又)
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