おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 032 ルビ付
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 032 変体仮名
01 笠嶋の郡尓(に)入連(れ)八(は)藤中将実方
02 の塚八(は)いつくの本(ほ)とならんと人尓(に)とへ
03 者(は)是より遥右尓(に)見ゆる山際
04 の里を三(み)の王(わ)笠嶋と云道祖神
05 の社可(か)多(た)見の薄今尓(に)ありと教ゆ
06 此比の五月雨尓(に)道いとあしく
07 身つ可(か)れ侍れ者(は)よ所(そ)な可(か)ら眺やりて
08 過る尓(に)簑輪笠嶋も五月雨
注:
03 遥---遥か
04 云---云ひ
06 此比---此の比
07 眺---眺め
08 過る---過ぐる
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 032
濁点・現代仮名・(読点は曽良本に従う)
01 笠嶋(かさじま)の郡(こほり)に入れば、藤中将実方(とうのちゆじやうさねかた)
02 の塚は、いづくのほどならんと、人にとへ
03 ば、是より遥か右に見ゆる、山際
04 の、里を、みのわ笠嶋と云ひ、道祖神
05 の社、かた見の薄(すすき)、今にありと教ゆ、
06 此の比の、五月雨に、道いとあしく、
07 身つかれ侍れば、よそながら眺めやりて
08 過ぐるに、簑輪、笠嶋も、五月雨
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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032.01(笠嶋)
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26.06(笠しま)
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12a.09(笠しま)
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09b.11(笠しま)
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032.02(ほとならん)
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26.07-08(ほとやらん)
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12b.01(程ならん)
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09b.12(程ならん)
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032.03(是)
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26.08(是)
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12b.01(是)
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10a.01(これ)
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032.03(遥)
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26.08(はるか)
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12b.02(遥)
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10a.01(遥)
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032.03(見ゆる)
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26.09(みゆる)
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12b.02(見ゆる)
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10a.01(見ゆる)
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032.04(里)
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26.09(さと)
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12b.02(里)
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10a.01(里)
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032.04(道祖神)
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26.10(道祖神)
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12b.03(道-祖-神)
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10a.02(道岨神)
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032.05(かた見)
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26.10(かたみ)
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12b.03(かたみ)
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10a.02(かたみ)
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032.05(今にありと教ゆ)
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27.01(今にありとをしゆ)
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12b.03-04(今にありとをしゆ)
(今に侍るとをしゆ)(侍る)消し右に(あり)
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10a.03(今に侍るとをしゆ)
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032.07(眺やりて)
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27.03(眺めやりて)
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12b.05(なかめやりて)
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10a.05(なかめやりて)
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032.08(簑輪)
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27.03(みのわ)
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12b.06(みのわ)
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10a.05(みのは)
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032.08(笠嶋)
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27.03-04(かさ嶋)
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12b.06(かさしま)
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10a.05(笠しま)
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