おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 042 ルビ付
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 042 変体仮名
01 尓(に)もあらすひなひ堂(た)る調子うち
02 上て枕ち可(か)う可(か)しまし介(け)れとさ
03 す可(か)尓(に)邊土の遺風忘れさるもの
04 可(か)ら殊勝尓(に)覚らる早朝塩可(か)万(ま)
05 の明神尓(に)詣国守再興せられ
06 て宮柱ふとしく彩椽きらひや
07 可(か)尓(に)石の階九仭尓(に)重り朝日あ
08 希(け)の玉可(か)きを可(か)ゝや可(か)す可(か)ゝる道の
注:
02 上て---上げて
04 覚らる---覚えらる
05 詣---詣づ
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 042
濁点・現代仮名・(読点は曽良本に従う)
01 にもあらず、ひなびたる、調子うち
02 上げて、枕ちかう、かしましけれど、さ
03 すがに、邊土の、遺風忘れざるもの
04 から、殊勝に、覚えらる、早朝塩がま
05 の明神に詣づ、国守再興せられ
06 て、宮柱ふとしく、彩椽(さいてん)きらびや
07 かに、石の階(きざはし)、九仭(じん)に重り、朝日、あ
08 けの玉がきをかゝやかす、かゝる道の
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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042.01-02(うち上て)
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34.07(うち上て)
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16a.03(打上て)
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13a.05(打上て)
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042.02(かしまし)
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34.08(かしかまし)
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16a.04(かしまし)
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13a.05(かしまし)
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042.03(邊土の)
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34.09(邊土の)
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16a.04(邊国の)
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13a.06(邊国の)
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042.03(忘れさる)
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34.09(忘れさる)
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16a.05(わすれさる)
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13a.06(わすれさる)
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042.04(塩かま)
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34.10(塩かま)
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16a.05-06(塩竈)
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13a.07(塩竃)
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042.05(詣)
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35.01(まうてす)
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16a.06(詣ツ)
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13a.08(詣ツ)
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042.05-06(せられて)
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35.01-02(せられて)
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16a.06(せられて)
(改られて)(改)消し右に(せ)
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13a.08(改られて)
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042.06(彩椽)
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35.02(彩椽)
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16a.07(彩-椽)
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13a.09(彩-椽)
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042.07(九仭)
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35.03(九仭)
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16a.07(九仭)
(九尋)(尋)消し右に(仭)
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13a.10(九尋)
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042.08(玉かき)
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35.04(瑞籬)
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16a.08(玉かき)
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13a.10-11(玉かき)
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042.08(道の)
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35.05(みちの)
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16a.09(道の)
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13a.11(道の)
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備考
左・曽良本16a.04(枕ちかう),(枕ちかふ)(ふ)見せ消ち右に(う)
右・芭蕉自筆本13a.05(枕ちかう)
曽良本の(ふ)の見せ消ちは芭蕉自筆本の訂正ではない。何の訂正なのか?