おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 045 ルビ付
05「ま」 08「と」 文字欠損のため他版参照
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 045 変体仮名
01 尽して欹もの八(は)天を指婦(ふ)すもの
02 盤(は)波尓(に)匍匐阿(あ)る八(は)二重尓(に)可(か)さなり
03 三重尓(に)畳三(み)て左尓(に)わ可(か)れ右尓(に)つら
04 なる負るあり抱るあり児孫愛す
05 可(か)ことし松の緑こまや可(か)尓(に)枝葉
06 汐風尓(に)吹多(た)八(は)めて屈曲をのつ可(か)ら
07 堂(た)め多(た)る可(か)ことし其気色窅然
08 として美人の顔を粧ふち者(は)や振
注:
01 指---指し
04 負る---負へる
04 抱る---抱ける
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 045
濁点・現代仮名・(読点は曽良本に従う)
01 尽して、欹(そばだつ)ものは、天を指し、ふすもの
02 は、波に、匍匐(はらばう)、あるは二重にかさなり、
03 三重に畳みて、左にわかれ、右につら
04 なる、負へるあり、抱けるあり、児孫愛す
05 がごとし、松の緑こまやかに、枝葉、
06 汐風に吹たはめて、屈曲、をのづから、
07 ためたるがごとし、其気色窅然(えうぜん)
08 として、美人の、顔(かんばせ)を粧(よそほ)ふ、ちはや振、
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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045.01(欹)
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37.02(欹)
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17a.04(欹),(欹)(ソハタツ)ルビ有り
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14a.03(欹),(欹)(ソハタツ)ルビ有り
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045.01-02(ふすものは)
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37.02-03(ふす物は)
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17a.04(ふすものは)
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14a.03(ふすものは)
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045.02(波)
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37.03(浪)
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17a.04(波)
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14a.03(波)
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045.02(匍匐)
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37.03(圃匐)
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17a.04(圃匐),(圃匐)(ハラハウ)ルビ有り
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14a.03-04(圃匐),(圃匐)(ハラハウ)ルビ有り
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045.03(畳みて)
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37.04(たゝみて)
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17a.05(畳て)
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14a.05(畳て),(畳)(タゝミ)ルビ有り
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045.03(左に)
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37.04(左に)
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17a.05(左りに)
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14a.05(左りに)
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045.04(抱る)
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37.05-06(抱ける)
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17a.06(抱る),(抱)(イタケ)ルビ有り
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14a.06(抱る),(抱)(イタケ)ルビ有り
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045.04(児孫)
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37.06(児孫)
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17a.06(児-孫)
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14a.06(児-孫)
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045.05(緑)
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37.07(緑)
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17a.07(みとり)
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14a.07(みとり)
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045.05(枝葉)
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37.07(枝葉)
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17a.07(枝-葉)
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14a.08(枝-葉)
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045.06(吹たはめて)
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37.07(吹ためて)
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17a.07(吹たはめて)
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14a.08(吹たはめて)
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045.06(屈曲)
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37.08(屈曲)
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17a.08(屈-曲)
(窟-曲)(窟)消し右に(屈)
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14a.08(窟曲)
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045.07(窅然)
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37.09(窅然)
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17a.09(窅然)
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14a.09(窅然),(窅)(ヨウ)ルビ有り
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045.08(ちはや振)
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37.10(ちはやふる)
(ち)の変体仮名は(千)
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17a.09(千早振)
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14a.10(千早振)
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