おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 049 ルビ付
01「入」 06「松」 文字欠損のため他版参照
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 049 変体仮名
01 入唐帰朝の後開山す其後尓(に)
02 雲居禅師の徳化尓(に)依て七堂
03 甍改りて金壁荘嚴光を輝
04 仏土成就の大伽監と八(は)なれり介(け)る
05 彼見仏聖の寺八(は)いつく尓(に)やと志(し)多(た)八(は)る
06 十二日平和泉と心さし阿(あ)ね者(は)の松
07 緒多(た)えの橋なと聞傳て人跡稀
08 尓(に)雉兎蒭蕘の往可(か)ふ道そこ
注:
03 輝---輝かし
04 大伽監 「監」の字は「藍」が正しい。
05 彼---彼の
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 049
濁点・現代仮名・(読点は曽良本に従う)
01 入唐帰朝の後、開山す、其後に、
02 雲居禅師(うんごぜんじ)の、徳化に依て、七堂、
03 甍改りて、金壁荘嚴、光を輝かし、
04 仏土、成就の、大伽監とはなれりける、
05 彼の、見仏聖(けんぶつひじり)の寺は、いづくにやと、したはる
06 十二日、平和泉と、心ざし、あねはの松、
07 緒だえの橋など、聞傳て、人跡、稀
08 に、雉兎(ちと)、蒭蕘(すぜう)の、往かふ道、そこ
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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049.01(其後に)
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40.05(其後に)
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18a.09(其後二)
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15a.06(其後)
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049.02(依て)
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40.06(よりて)
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18b.01(仍て)
(仍)(より)ルビあり |
15a.07(仍て)
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049.03(輝)
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40.07-08(輝し)
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18b.02(輝シ)
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15a.08(輝シ)
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049.04(仏土)
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40.08(仏土)
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18b.02(佛土)
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15a.08(佛土)
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049.05(見仏聖)
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40.09(見仏聖)
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18b.03(見仏聖)
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15a.10(見佛聖)
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049.05(したはる)
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40.10(したはるゝ)
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18b.03(したはる)
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15a.10(したはる)
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049.06(心さし)
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41.01(心さし)
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18b.04(心指)
(指)(さし)ルビあり |
15a.11(心指)
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049.07(緒たえの橋)
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41.02(緒たえの橋)
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18b.04(緒とえの橋)
芭蕉自筆の(多)の変体仮名が(と)に見えなくもない。 |
15a.12(緒たえの橋)
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049.07(聞傳て)
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41.02(聞傳て)
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18b.05(聞傳へて)
(聞傳えて)(え)見せ消ち右に(へ) |
15a.12(聞傳えて)
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049.07(人跡)
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41.02(人跡)
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18b.05(人-跡)
(人)(ジン)ルビあり |
15a.12(人跡)
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049.08(蒭蕘)
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41.03(蒭蕘)
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18b.05(蒭蕘)
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15b.01(蒭-蕘)
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049.08(往かふ)
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41.03(行かふ)
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18b.05(往かふ)
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15b.01(往かふ)
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