おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 052 ルビ付
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 052 変体仮名
01 大門の跡八(は)一里こな多(た)尓(に)有秀衡
02 可(か)跡八(は)田野尓(に)成て金鶏山の三(み)
03 形を残す先高館尓(に)の本(ほ)れ八(は)
04 北上川南部より流るゝ大河也
05 衣川八(は)和泉可(か)城をめくりて高館
06 の下尓(に)て大河尓(に)落入康衡等可(か)
07 旧跡八(は)衣可(か)関を隔て南部口
08 を佐(さ)し堅め夷を婦(ふ)せくとみえ多(た)り
注:
06 落入---落入る
おくのほそ道 素龍筆 井筒屋本 052
濁点・現代仮名・(読点は曽良本に従う)
01 大門の跡は、一里こなたに有、秀衡
02 が跡は、田野(でんや)に成て、金鶏山のみ、
03 形を残す、先、高館(たかだち)に、のぼれば、
04 北上川、南部より、流るゝ大河也、
05 衣川は、和泉が城を、めぐりて、高館
06 の、下にて、大河に、落入る、康衡等が、
07 旧跡は、衣が関を、隔(へだて)て、南部口
08 を、さし堅め、夷(えぞ)をふせぐと、みえたり、
諸本の異同の対照
井筒屋本
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柿衛本
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曽良本
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芭蕉自筆本
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052.01(跡)
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42.10(あと)
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19a.08(跡)
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16a.03(跡)
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052.01(有)
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42.10(あり)
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19a.09(有)
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16a.04(有)
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052.02(成て)
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43.01(なりて)
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19a.09(なりて)
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16a.05(なりて)
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052.03(残す)
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43.02(のこす)
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19b.01(残す)
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16a.05(残す)
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052.04(流るゝ大河也)
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43.03(なかるゝ大河なり)
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19b.02(流るゝ大河也)
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16a.07(流るゝ大河也)
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052.05(和泉か城)
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43.04(いつみか城)
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19b.02(和泉か城)
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16a.07(和泉か城)
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052.07(隔て)
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43.06(隔て)
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19b.04(隔てゝ)
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16a.09(隔てゝ),
注:岩波では、(ゝ)を認めない。
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052.08(さし堅め)
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43.07(指かため)
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19b.04(さし)
(指)見せ消ち右に(さし)
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16a.10(指かため)
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052.08(夷)
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43.07(夷)
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19b.04(夷)(エソ)
(ゑそ)見せ消ち右に(夷),(夷)(エソ)ルビあり
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16a.10(ゑそ)
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052.08(みえたり)
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43.07(みえたり)
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19b.05(見えたり)
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16a.11(見えたり)
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